2010年12月19日日曜日

納税者IDを用いたデータマイニング

CPFと言えば、以前書いたように、ブラジルにおける納税者IDのことであり、無理やり日本語に直せば「自然人登録」とでもなろう。

これと同様のものを法人に当てはめたのがCNPJであり、CPFと併せて法的に大きな意味を持つID番号となっている。

そもそもの制度の背景など、ちょっとかじった程度の知識をひけらかしても仕方がないので、今現在、これらの数字たちとどのようにつき合っているのかを記したい。

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これまた以前書いたように、インターンシップの仕事内容として主に顧客情報管理ということをやっている。

目下やってきたのは、マーケティング部独自の顧客調査の実装であり、安定的な運用であった。

しかし商売をしている以上、絶対不可欠な顧客情報というものもあり、それは上記の、いわゆる顧客調査より、はるかに現場に近い部署・顧客との接点からあがってくる。

そこで出てくるのがCPF/CNPJといった納税者IDであり、もちろんインターン先企業の製品のように高価な買い物(※)をする際には必ず提示しなければならないのである。

もちろん当社の顧客データベースにもCPF/CNPJの欄があり、売り上げの分だけID番号が登録される仕組みになっている。

では、これら納税者IDを用いて何が出来るかということだが、納税者IDを鍵として全く別のデータベースを統合することが出来るのである。

例えば、現時点で我が社がやっている顧客調査として、顧客プロファイル・サービス満足度・製品満足度の3つがある。これに保証システムの顧客基礎情報を加えると4つのデータベースを持っていることになる。

納税者IDを媒介として、これら4つのデータベースの情報を統合することが可能で、現に統合している。

では、それを具体的にどのような局面で用いて、どんないいことがあったのかということは、機密に抵触すると思うのでここでは書かない。

(※基準はよくわからないが、食品や衣類等一般消費財の購入以外では基本的に提示しなければいけないイメージ)

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代わりに将来的にどのようにしたいか、というイメージだけ記す。

つまるところ、顧客の消費情報とクロスして戦略策定に活かしたいということである。

クレジットカード社会のブラジルでは、カード払いが日常茶飯事だ。

昼食も近所のスーパーへの買い出しもカード払いで済ませてしまう。

したがって、クレジットカード会社が持っている情報は膨大で、カード利用者の金銭取引をかなり詳細まで把握できるものと考えられる。

それだけの情報にアクセスすることが出来れば、その人がどんな商品に金を出すのか、そうすれば買おうと思わせることが出来るのか、見えてくるはずだということである。

以上のイメージは、GoogleやAmazonなど有名どころが何年も前からやっていることで、いわゆるデータマイニングとかいった概念の適用でしかない。

しかし、ここブラジルであれば、その納税者IDを機会としてインターン先企業の業界でも導入できるのではないかと考えている。(ひょっとしたら大手競合は既にやっているかもしれないけれど。。。)

自分がやっているのは、そうした状況を実現するための、ほんのわずかなことでしかないが、夢は大きく、自分が会社を去った後の動向が気になる所である。


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