浜脇洋二『45歳までにあなたもトップになれる! リスクをチャンスに変える力』(講談社)
経営学的にはケースの一つでしかないかもしれないが、ブラジルにてお世話になる企業の関係もあって手に取ってみた。
これだけの経験をしている人の話はそうそう聞けるもんではないので、本と出合えただけでもよかった。
本の副題に『リスクをチャンスに変える行動力』とあるが、この本を読むとそのフレーズを裏打ちする経験の数々にただただ驚くばかりである。
・「鶏口となるも牛後となるなかれ」
・卒業の年になっても取得した単位数は卒業に必要なそれの二割
・トップの考えを記録に取ることで経営トップの考え方を吸収する
・「モノ作りへの夢が人々の心を捉える時代だった」
・「人々の活気が充満するサンパウロに魅せられた私は(中略)ブラジルでの事業展開の可能性を報告した」
・「トップが自らリスクを取って、後進の育成に賭け」る
・「プロフェッショナルを仲間に持て」
・「新しいことに挑戦し、かつ目標を達成するという意志の部分は、リーダー本人が持つしかない」
・「事業に国境はない。」
・「Kawasaki lets the good times roll」(1970年代合衆国にて放映のCMより)
・「アメリカ人のやる気とアイディア、それに刺激された日本人のやる気と技術力が混然一体となって無から有を生んだ」
・「日本人自らが、自分たちを世界の中でユニークな存在と考え、垣根を作っている」
・松下の「水道哲学」からBMWの「宝石哲学」へ
・「会社に使われる人間から、会社を使う人間に変わらなければならない」
・「人間というのは誰でも、自分自身のために働くときにもっともエネルギーを発揮するもの」
・『他を謗らず、自らを誉めず、世界同様に治まり候国は上国と心得候』(『菜の花の沖』にて嘉兵衛の言葉)
・現在のブラジルにおける「現地化」は如何ほどのものか
・「現地主義」(という言葉)は当時から意識されていたものか
・「キャリア志向」的思考に今後の日本も飲み込まれるか
・本書登場の主企業2社の現在の採用状況はどうなっているか